豪雨災害による被害で、街が浸水して、多くの家が浸かってしまった。
その被害から2日後に現地入りして、ボランティアをしてきたことを、もしまた何かがあった時に活かしたいので、備忘録として綴ります。
2つの流れ、「現場のボランティアの流れ」・「チームとしての流れ」に分けて書きます。
現場のボランティアの流れ
①家財出し
浸水したお家の中は、家財が倒れ、濡れて、泥だらけで使い物にならない。
まずは、その家財を「とにかく出す!」そこから始まりました。
②泥出し
家財が出し終わると、床の上には泥が溜まっていることが多い。
「これだけの泥はどこからやってくるのだろうか?」と思うほど、町中が泥でいっぱい。
泥を出さないと、カビが増え、家が腐っていってしまうので、とにかくここまでは急ピッチでできるといい。
③家財・泥をゴミ処理場へ運ぶ
家財や泥は、家の前に一先ず出している。
それを今度は自衛隊やボランティアや地元の人たちで、ダンプに載せてゴミ処理場へ運んでいきます。
④壁剥ぎ
家財・泥も出し終わると、次はその家をどうしていくか考える段階に入ります。
どこをリフォームするのか、家を建て直すのか、壊して別の場所に引っ越すのか。
「お金・これからの生活環境など含めて、考える」
きっと家主さんにとって、ここがすごく悩むところだと思う。
だから、僕らみたいなボランティアが無料で入り、解体に必要な費用を無くしてあげることが、経済的にも精神的にも大きな役割になることを知りました。
僕らがやっている作業で被災者の負担が、お家によりますが1軒500ー1000万円ほど、浮かせることができるようです。
壁を剥ぐ作業は、浸水したことにより、壁・壁の中にカビが生え、腐ってしまうため、取り替える必要があります。
⑤床剥ぎ
壁を剥いだら、次は床。
和室は畳を取り、その下にある木材を剥がす。
洋室は、フローリングを剥がす。
⑥床下の泥出し
床を剥いだ後は、床下にも泥が溜まっていることが多く、その泥を出す作業になります。
泥を出さないと、臭いやカビが増えていきます。
⑦洗浄・消毒
壁・床を剥ぎ、壊す作業が完了したら、次はカビが生えないように、洗浄して消毒をします。
それにより、そのまま残す木材を腐らせないようにでき、壊す作業から造る作業に移行できます。
ボランティアの僕たちがしていることはここまでで、ここからは大工さんに引き渡します。
家主さんがどうやってリフォームしていくか、リフォーム業者などと相談して、家を造ります。
ここまでが、今僕たちがしているボランティアの流れです。
家財出し・泥出しは、浸水後に1ヶ月程度で、早いところは終わり
今は壁剥がし、床剥がしの段階のところが多いです。
ただ、まだ手が届いていないお家もたくさんあります。
引き続きできることを、コツコツと続けていきます!
チームとしての流れ
チーム作り
今回僕は熊本支援チームとして、現場に入りました。
まず僕たちがしていったことは、「助けたいと助けてほしい」を繋ぐこと。
そして、長く寄り添えるような拠点も作りました。
①拠点づくり
僕たちが被災地で滞在できる場所を探す。
情報が集まる中心地であり、ボランティアが集まる中心地、物資が集まる中心地。
②ニーズ調査
どんな助けが必要か、どこがどんな被害を受けているのか、どれだけの手助けが必要か。
チームのリーダーが駆け回り調査して、ボランティアのメンバーで必要なところに向かう。
③事務局を作る
遠方支援をしてくれる方と現場を繋ぐ。
たくさんの声と情報を整理する。
被災した直後は、情報が溢れているので、この作業がとっても大切になっていることを実感しました。
④物資支援
物資の支援をしてくださる方にいち早く支援してもらえるように出来たサイトがスマートサプライ。
僕たちボランティアもスコップ、長靴、高圧洗浄機など色々なものが必要となる中、必要なものをそこにアップして、それを支援できる新たな仕組みができました。
⑤ボランティアの受け入れ態勢を作る
まず何よりも人手が必要になるため、情報を持つ・拠点を持つチームを作ったら、ボランティアを募集する。
被災地のニーズを把握して、ボランティアの力を発揮できる場所へと繋いでいく。
これをできることが、チームとして動く最大の利点だと思う。
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熊本支援チーム・学生支援メンバー募集
「助けたい人と助けてほしい人」の声を聴き、マッチングして、スムーズに動いていけることが、すごく大切だと気づいた1ヶ月間。
何ができるかわからないと思っていた始まりから、
1つ1つの声を聴き、現場とインターネットを通じて、日本中と繋ぐことができるようになった時代だからこそ、色んな支援の仕方がある。
「一人一人の力の掛け合わせができる場所」を作ることが、大きな力になり、復興への道を創っていく。
僕一人が何かして変わらないだろう。という思いから
「自分に何ができるかわからないけど、やってみよう!」と思う人が増えていく。
きっと世界はそのほんの少し違いで変わっていく気がする。
今日もタンスを持つ時に、反対側で持ってくれる人がいる。
それがとにかく、嬉しい。
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